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2010年7月14日〔メディア局〕
県歌「信濃の国」に歌われ、霊峰としても有名な木曽・御嶽(おんたけ)山。どっしりと構え、山ろくでは「大神(おおがみ)様」とも呼ばれ親しまれる山は、同時に現在も活動する「活火山」です。住民はもとより研究者も驚かせた1979(昭和54)年10月の有史初の噴火から30年。その後も91年と2007年にごく小規模ながら水蒸気爆発が起きています。
本書は、静かな山容から、ともすれば少し忘れがちな御嶽山の「火山」としての横顔に焦点を当てました。著者の木股文昭さんは名古屋大学地震火山・防災研究センター教授で、国の火山噴火予知連絡会委員なども歴任。目覚めから30年間に進んだ研究や、国内外の観測・研究事例を通じて解明されてきた噴火のメカニズムを、読みやすく解説しています。
「噴火するはずがない」と誰もが思い込んでいた御嶽山が噴火し、木曽郡王滝村などの地元が機敏に対応する一方で、慌てる研究者や国の様子を描いた1979年の噴火のドキュメントに始まり、過去2回の噴火、さらには84年9月に発生した県西部地震との関連性にも言及。かつてあった「死火山・休火山」という火山区分は、御嶽山の79年噴火で見直されたのです。
気象庁が導入した「噴火警戒レベル」は、御嶽山でも2008年から導入していますが、その正確さを支える行政や大学の観測体制の不十分さ、過疎や財政危機などの山ろくの地域力の低下も注視し、警鐘を鳴らしています。
A5判、198ページ、定価1680円(税込み)。お求めは書店、信毎販売店へ。