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<信毎の本> ホタルと暮らす ゲンジボタル その不思議な一生

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 県内各地でゲンジボタル復活のための活動が盛んに行われています。その成果もあり、激減したころに比べ、ホタルの生息地は増えてきました。幻想的で懐かしいホタルの光があちこちで見られるのはうれしいことで、ホタルの季節が待たれます。
 本書は、長野市のホタル研究者、三石暉弥さんが、親しみやすい文章と、30年余のホタル研究の中で撮ってきたえりすぐりの写真で、ゲンジボタルの一生を分かりやすく解説しています。
 ホタルの保護や復活を通じたまちづくりを提言してきた三石さんらしく、幼虫の飼育や、ホタルに優しい水路の造成・保全方法を紹介。独自のホタル用水路の造成に関する環境診断シート、県内に生息するホタルを全種類、全県のホタルマップのほか、国内で最も高い所に生息し、「奇跡の光」と言われる下高井郡山ノ内町志賀高原の石の湯のゲンジボタル(国天然記念物)の生態データも収録しています。
 「もともとごく普通の虫として認識されていたゲンジボタルが、今や珍重すべき生物の代表種に変わってしまったのはなぜか。まずホタルを理解することが、自然や周りの環境を理解することにつながっていくのです」と三石さん。“ホタルの三石先生”とも呼ばれる著者の集大成です。
 A5判、128ページ、定価1470円(税込み)。お求めは書店、信毎販売店へ。出版部からも直送できますが、送料が必要です。

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