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「下からの目線大切に」 上田で「真田三代」作者講演

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 信濃毎日新聞に小説「真田三代」を連載している作家の火坂雅志さんが1日、上田市の上田文化会館で講演した=写真。火坂さんは「戦国時代はいわば地方主権の時代。織田信長を中心とした上からの視点でなく、(地方の)下からの目線を大切にして書いている」と話した。
 真田三代は、真田幸隆、昌幸、信之・幸村兄弟の三代にわたる戦国武将一族の興亡を描く。火坂さんは、小勢力ながら徳川勢を2度にわたって退けるなど、真田氏が強かった理由について「上田や鳥居峠、上州・沼田など舟運や陸運の流通の結節点を押さえ、経済力と多くの情報を得ていたのが大きかった」と分析。「そうした信濃の武将の本当の姿や誇り、当時の食文化などもしっかり描きたい」と述べた。
 講演会は信濃毎日新聞社と信濃毎日新聞販売店会が主催。上田文化会館の約500席が満席となった。火坂さんは「長い時間をかけて読者からの反響にも励まされながら、積み重ね、厚みとなっていくのが新聞連載の面白さ。これからも楽しみにしてほしい」と話した。

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