信濃毎日新聞ニュース特集

記録的大雪(2005-2006)

孤立5日ぶり一時解消 栄村秋山住民、食料など買い物
2006年1月14日掲載
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 新潟県は13日、同県津南町と下水内郡栄村を結ぶ津南町内の国道405号の除雪を陸上自衛隊の協力を得て進め、午後2時から5時までの3時間、地元住民や関係者に限り、全面通行止めを解除した。豪雪による栄村秋山地区と津南町の一部集落の住民計約500人の孤立状態は、5日ぶりに一時解消された。
 津南町によると、通行が許可された3時間に、両町村の孤立集落と津南町中心部方面を、自家用車や物資を運ぶトラックなど延べ約100台が行き来した。スーパーや商店がある同町中心部では、住民が慌ただしく食料や灯油を買い集めたり、病院で薬を処方してもらったりした。
 新潟県は、新潟大学積雪地域災害研究センターの和泉薫教授らが同日午前に行った上空視察で、通行止め区間内で雪崩の危険性が高い地点が少なくとも3カ所あると指摘したうえ、14、15日は気温上昇と降雨で雪崩が起こる恐れがあることから、両日とも再び全面通行止めにした。16日以降の通行は「天気や危険個所の状況を見て、15日夕に判断する」(十日町地域振興局)方針。
 秋山地区で11日から除雪作業を続けていた陸上自衛隊松本駐屯地(松本市)の災害派遣部隊は13日午後に撤収。津南町側から除雪していた自衛隊員も同日撤収した。今後は県が国道などの除雪をする。
【写真説明】新潟県津南町見玉の国道405号の通行規制地点。夕闇迫る閉め切り間際、栄村秋山方面(奥)へ向かう車と運搬車両が擦れ違う=13日午後4時50分


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