信濃毎日新聞ニュース特集

トリノ冬季パラリンピック

女子リレー 手応えの5位 今後に意欲
2006年3月18日掲載
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 【プラジェラート17日=井上典子】ノルディックスキー距離の女子リレーに初めて出場した日本が、出場8カ国中5位。まずまずといえる結果に、「いつかリレーで勝つのが、長野大会以来の日本の目標。選手層を厚くして狙っていきたい」(荒井秀樹監督)と手応えを感じ取っていた。
 女子リレーは3人1組で1人2・5キロずつ。うち1人はシットスキー、全盲、両腕障害という障害の程度が重い区分の選手が走る。
 レースは、1走の太田渉子(山形)が序盤から飛ばし、一時は2位。最後は5位に後退したが、今大会金、銀を獲得している2走小林深雪(日立システム・小谷村出身)が4位に上がった。アンカー出来島桃子(新潟)も、1つ落としただけの5位に踏みとどまった。
 小林のガイド・小林卓司コーチは「もうちょっと後ろを引き離しておけばよかった」。小林は「個人種目とは違うプレッシャーがあり、かなり焦った。意気込み過ぎた」と振り返った。
 ただ、「これまでは前の2人の貯金を自分が使って、抜かれていた」という出来島がゴール直前までフランスと競り合う健闘。「自分としては力いっぱいできた」と自信を深めた。
 「今回は出場できたことが前進」と荒井監督。「優勝したロシアは全国の学校を回って選手を集めると聞く。日本も選手を発掘していかなければいけない」と、今後の飛躍に向けて意欲満々だった。
【写真説明】女子リレー 2走の小林深雪(左)からリレーを受け、スタートするアンカーの出来島桃子=17日、プラジェラート(井上典子撮影)


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