信濃毎日新聞ニュース特集

トリノ冬季パラリンピック

小林深 苦戦6位 下りに恐怖感「50点の出来」
2006年3月16日掲載

 ノルディックスキーの距離10キロクラシカルの女子視覚障害で、今大会3個目のメダルを狙った小林は6位だった。レース後は「疲れました。1周目はうまくいったが、2周目は(ストックで)ただ押しただけだった」と苦笑い。得意の射撃を生かせるバイアスロンとは違い、走力だけを競う種目は得意ではないだけに、仕方なしといった口ぶりだった。
 視覚障害を持つ選手が距離スキーをする場合、下り斜面は難所になる。小林も「下りは怖いと思うことが多い」と恐怖感を口にする。このレースでは普段より動きも鈍っていたため、伴走した小林ガイドからは「もっと足を速く動かせ」「ひじをもっと速く前へ出せ」との言葉が飛んだ。同ガイドは「転んだらまずいと思い、何度も大きな声をかけた。きょうは50点の出来」と苦しい戦いを振り返った。
 16日はノルディックスキーは休養日。体を休めて、3度目の表彰台は17日のリレーで狙う。小林は「まだ時間があるので疲れをとり、次はしっかり頑張りたい」と前を見据えた。(共同)


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