信濃毎日新聞ニュース特集

トリノ冬季パラリンピック

W杯障害者アルペン志賀 波田出身三沢選手に声援
2006年2月 1日掲載
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 下高井郡山ノ内町で行われている障害者のアルペンスキーワールドカップ大会で三十一日、波田町出身の三沢拓(ひらく)選手(18)の応援団が大きな声援を送った。三沢選手も大回転で4位入賞と健闘。ニュージーランドへのスキー留学を経てたくましくなった息子の姿に、母親の晶子さん(51)は「ずいぶん成長した」と喜んでいた。
 両親や親類、電車とバスを乗り継いでやってきた波田中学時代の同級生ら十人ほどが、会場の志賀高原・西館山スキー場に駆け付けた。
 親類の田畑由春さん(63)=伊那市=は、知人に頼んで作った横断幕を持参。縦約八十センチ、横約三メートル五十センチの布に「“めざせ”世界の頂点『拓』」と大きく書き、ゴール地点に張って励ました。同級生の中島孝一さん(18)は「以前から運動神経はよかった。今日もとても格好いい」。
 三沢選手は六歳の時に交通事故で左脚を失った。中学卒業後、ニュージーランドの高校へ進み、昨年十一月に卒業した。今は須坂市内にあるコーチの自宅を拠点に練習を重ねており、三月のイタリア・トリノ冬季パラリンピックの日本代表だ。
 「スキーのために下宿生活をするなら、国内でも海外でも同じ」と、留学を後押しした晶子さんは、「トリノでは、納得できる滑りをしてほしい」と話していた。
【写真説明】レース後、三沢拓選手(右)と笑顔で話す応援団の人たち=山ノ内町志賀高原の西館山スキー場


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