女子座位の大日方は、米国のスティーブンズに逆転され合計0秒56差で2位。開幕戦だった韓国大会の回転、スーパー大回転に続く表彰台だったが、「(コース取りの)ラインが落ちちゃった」と納得いかない様子だった。
序盤の急斜面は1、2回目とも旗門の間隔がやや短い設定。伴一彦・日本代表チーフコーチは「ターンのきっかけが少しずつ遅れた」といい、大日方自身も「1本目は全体に流れが悪く、リズムがつかめなかった」。他の選手も軟らかい雪質を攻めあぐね、1回目トップは大日方が奪った。
「理想のラインで行くことを心掛けた」という2回目。まずまずの滑りだったが、最終盤の急斜面に入る手前でバランスを崩し手痛い減速。「もっといけたのに」と悔しさをにじませた。
シーズン中は小県郡真田町に家を借り、菅平高原で練習を積む。
スティーブンズは昨季のW杯ランキング総合1位。大日方も、トリノ・パラリンピックでは自分の最大のライバルになると考えている。「彼女の2本目はすごく速かった。ただ、きょうはまず、私が自分の力を出し切れなかったということ」と、31日のレースに向けて気持ちを入れ直していた。
【写真説明】女子大回転座位で2位になった大日方邦子(東京)