田中知事は県庁で記者会見し、県立高校再編問題と、ダムなしによる浅川の河川整備計画策定について、「新しい知事の下で検討してもらう」と述べ、残る任期中、県としての手続きは凍結する方針を明らかにした。
高校の統廃合を前提とした生徒募集停止は、6月県会で議員提案により成立した条例で県会の同意が必要になったことから、知事は選挙期間中、当落にかかわらず早急に臨時県会を招集し、関係議案を提出する考えを述べていた。しかし、この日の会見では「臨時会を私の下で開くのは、新しい民意にいささか失礼に当たる」と述べ、招集を見送るとした。
県が昨年原案を策定し、認可を得るために国土交通省と協議を続けている浅川の河川整備計画についても、「新しい知事の下でダムの建設を含めて検討することが民意なのだろう」と述べた。
3選を果たせなかった原因については「村井さんはさほど具体的な施策をお示しになっていない」と述べた上で、「私とはかなりの部分で異なる意見をお持ちであろうが、その人に期待する人の方が相対的に多かったということ」とした。
また、今後の政治活動に関し「私に期待してくれる方がいれば、これからも人々のために貢献できる場を提供していただけるだろう」と述べ、継続に意欲を示した。