信濃毎日新聞ニュース特集「2006長野県知事選」
田中さん、県庁で会見「心残りはない」
2006年8月 7日掲載

 田中さんは民放のテレビ番組に出演した後、午前9時36分、タクシーで県庁に着いた。両手にかばんを提げ、スーツの胸にはトレードマークの「ヤッシー」バッジ。正面玄関から庁内に入る際、少し笑顔を浮かべたが、待ち受けた報道陣には「会見でお答えいたします」とだけ話した。
 その後、1階知事室で副知事や出納長ら職員10人と約1時間、豪雨災害復旧などについて打ち合わせ。同11時、報道関係者ら100人以上で埋まった県庁5階の表現センターで、選挙後初めての記者会見に臨んだ。
 選挙戦を振り返り、「53万4229人の方が、私とともに、より人間として生きている喜びや優しさを感じられる県政の継続を望んでくださったことに、あらためて感謝申し上げたい」と、さばさばした表情で述べた。
 この日、職員には、新知事の考えを実践していくことが県民のためになる−と話したという。「同じホール、オーケストラメンバーで同じ演目を演奏しても、指揮者が変われば奏でられる音は異なる。新たな素晴らしい演奏が奏でられることが間接民主主義で選挙が行われる意味であろう」
 「心残りなことは」と質問されると、「心残りって、ないですよ。私も人間ですから、もう少しこうすれば良かったということは限りなくあるが、心残りはありません」と淡々と話した。


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