信濃毎日新聞ニュース特集「2006長野県知事選」
複雑…消えるガラス張り知事室
2006年8月 7日掲載

 知事選で初当選した村井さんが、7日の記者会見で廃止を表明した県庁1階の知事室。この日も朝から県内外の人たちが訪れ、「田中県政の象徴」とも言われるガラス張りの部屋をそれぞれの思いで見つめていた。
 夫とともに知事室前に立った長野市の女性(69)は、村井さんの当選で「ガラス張り知事室がなくなると思って見に来た」。田中さんが幹部と打ち合わせをする室内をのぞき込み、「県政は混乱していたと思う。村井さんは議会のいいなりにならなければいいが」と話し、県庁を後にした。
 埼玉県富士見市の男性(60)も「ガラス張り知事室がなくなるのではと思い、見ておきたくて」と同日朝、急いで妻と車でやって来たという。「時代の要請の象徴だったのでしょう」と、しみじみと眺めていた。
 県職員の女性は「県民と知事の距離を縮めるのに役立っていたのは間違いない。無理に廃止しなくても…」と遠巻きに見ていた。


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