信濃毎日新聞ニュース特集「2006長野県知事選」
両候補、農村や山間部で農林業政策訴え
2006年8月 3日掲載

 選挙戦もあと3日を残すのみとなった知事選。2日、新人の村井仁氏(69)は南佐久郡、現職の田中康夫氏(50)は下水内郡でそれぞれ遊説をスタート、農村地帯や山間の集落を回り、県内農林業の今後について持論を展開した。
<村井氏、価格安定制度を維持>
06080301.jpg 村井氏は、南佐久郡川上村や南牧村などで演説に立った。「(この一帯は)高原野菜の産地として全国にも有名だ。県としてもやるべきことがある」と述べ、野菜の価格下落時に国、県、生産者が積み立てた基金で補てんする価格安定制度の維持などを訴えた。畑で白菜を収穫していた男性からも制度の維持を要望され、うなずいていた。
 演説の合間には、林業振興策について「林道を造らない現県政では森林の手入れは進まない。私は当たり前のことをやっていく」と話した。
【写真説明】白菜畑で農作業をする女性と握手する村井仁氏=南佐久郡川上村
<田中氏、計画的間伐で山残す>
06080301.jpg 田中氏は最初の遊説先の下水内郡栄村秋山地区で、周囲の山々を見回しながら「今後10年間で24万ヘクタールを計画的に間伐し、手入れの行き届いた美しい山を残す」と説明。間伐材を木製ガードレールに活用することで、「雇用も経済も地元で循環する」と訴えた。
 飯山市吉の水田地帯では、農作業の合間に集まった約30人を前に、「低農薬・減農薬を進める農家を積極的に支援していく」と強調。化学肥料と農薬の使用量を減らす農家に対する県の補助制度をアピールした。
【写真説明】街頭演説に集まった人と話す田中康夫氏=下水内郡栄村


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