信濃毎日新聞ニュース特集「2006長野県知事選」
候補の訴え聞き比べ 告示後の初の場に650人…
2006年7月29日掲載

 長野市の県民文化会館で28日夜開かれた知事選の合同個人演説会。告示後、新人の村井仁さん(69)と現職の田中康夫さん(50)の訴えを同時に聞ける初の機会だった。来場した有権者は、政策の内容や候補者同士のやりとりに聞き入った。

 夏休みで飯田市に帰省中の大学4年秋本しほさん(23)は、知事選は初めての投票になる。「候補を見て投票したい」と会場を訪れた。就職活動中で県内企業も訪問しており、県内は中小企業が多いと実感。「中小企業対策を聞き比べたかった。これから論戦がさらに深まればと思います」

 新聞で開催を知り、カレンダーに印を付けたという千曲市の主婦藤江和恵さん(61)は県財政など広く双方の考えを聞きたかったという。「個別の演説は一方的な主張になりがち。こういう場があればいいと思っていた」と満足そう。

 一方、軽度発達障害の子供と家族を支援する団体に所属する長野市の鵜飼正明さん(36)は「もっと突っ込んだ議論を期待した」。障害者が高校に進学しやすくなるよう県に期待している。演説会では高校改革も話題になったが「議論は深まらなかった」と感じた。

 2000人規模の会場をこの日訪れたのは、呼び掛けた団体によると650人。空席が目立つことに「有権者の関心はいまひとつなのか…」とみる人もいた。


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