信濃毎日新聞ニュース特集「2006長野県知事選」
高校再編で意見ぶつけ合う 合同個人演説会
2006年7月29日掲載
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 8月6日投開票の知事選に立候補している新人の村井仁氏(69)と現職の田中康夫氏(50)は28日、長野市の県民文化会館で合同個人演説会を開いた。県内18の青年会議所でつくる「日本青年会議所長野ブロック協議会」が企画、運営を担当。約650人の聴衆を前に、両氏は県立高校再編問題や県と市町村の関係などをめぐり、時に強い口調で意見をぶつけ合った。

 両氏が立候補の動機などを述べ合い、討論に移った。高校再編について、村井氏が「一律的な再編はすべきではないと思う」と述べたのに対し、田中氏は「生徒数は減少している。どのような高校の形がいいのか議論を尽くすため、選挙終了後に臨時県会を開く」との考えを示した。「(田中氏の)就任から6年がたつ。もっと早くやるべきだった」とする村井氏に、田中氏が「先送りしないことが大事だ」と声を強める場面も。

 市町村とのかかわりに関し、田中氏は「村井さんは(現在の)81市町村が多すぎるとしているが、誰の声を聞いたのか」と質問。村井氏は「平成の大合併後も、合併を模索している町村がある。1つの実態を申し上げている」と応じた。

 県営ダム計画を中止した浅川の治水対策については、村井氏が「代案が示されていない状況は5年間変わっていない」と指摘。田中氏は「きちんとした代替案を策定して国土交通省と協議している」と反論した。

 合同個人演説会は31日にも午後7時から、飯田市の飯田文化会館で開く。
【写真説明】候補者同士が質問しあう時間も設けられた知事選の合同個人演説会=28日夜、長野市の県民文化会館


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