信濃毎日新聞ニュース特集「2006長野県知事選」
女性にアピール 自身の経験ふまえ
2006年7月28日掲載

<村井 仁氏 家庭的な面を強調>
 新人の村井仁氏(69)は27日、自民党の猪口邦子少子化担当相の応援を受け、松本市などで女性を中心にした集会を開いた。村井氏は「夫婦共働きだったので料理もやりました。大使館勤務時代、自宅に客を招いて料理を振る舞ったこともある」と、家庭的な側面をアピールした。
 猪口氏は「すべての子育て家庭への支援を強化していく」と政府の少子化対策を説明。「子育て支援などの政策を国と対等な立場で決め、実施していくパートナーに村井さんならなってくれる」と支持を訴えた。
 陣営幹部は「今後の課題はいかに女性の支持を得ていくかだ」とこの日の狙いを説明。選挙期間中には、高橋はるみ・北海道知事やスペシャルオリンピックス日本の細川佳代子前理事長も応援に招くという。

<田中 康夫氏 介護の苦労に理解>
 現職の田中康夫氏(50)は27日夜、諏訪市文化センターで個人演説会を開いた。田中氏は「就業率が全国一高い長野県の女性を支援するため、現在297カ所の宅幼老所を、来年度には400カ所に増やしたい」と強調した。
 田中氏は、自身の母親が寝たきりの祖母を自宅で介護した経験を紹介。「介護をする家族が、近くの温泉に1泊旅行をしたいと思うのは、わがままでも身勝手でもない」と述べ、無料でヘルパーを派遣するタイムケア制度などを導入していく必要性を訴えた。
 陣営によると、田中氏は29日から選挙カーに乗り込んで遊説を本格化する方針。幹部は女性への支持拡大を含め、「残りの選挙戦でどれだけ直接、(田中氏が)声を掛けられるかが鍵だ」としている。


<前の記事 2006長野県知事選 トップ 次の記事>

掲載中の記事・写真・イラストの無断転用を禁じます。
Copyright© 信濃毎日新聞 The Shinano Mainichi Shimbun