田中さんは午前7時半すぎ、普段より早い新幹線で長野市のJR長野駅に到着。登庁時に豪雨災害と告示が重なったと記者団に問われ「知事として県民に奉仕している」。大雨対策本部会議に出席後、昼前に第一声のため同市の事務所へ。
事務所では後援会や新党日本メンバーらが慌ただしく電話の応対などに追われた。田中さんは今後も災害対応など公務に充てる時間も出てくるとみられるが、事務所幹部の男性は「災害が選挙にどう影響するかは分からない。彼の意向を大切に動くだけ」。
当初、塩尻市内で第一声を行う予定だったが、災害を受け19日に急きょ変更。後援会長の穂苅甲子男さん(81)は「災害対応を優先するのは県民益にかなう。6年の実績と、組織に頼らない本当の民主主義が問われる選挙だ」と位置付けた。
松本市の事務所では、届け出順が伝わると、各地に待機する支持者に急いで電話連絡。事務所の代表代行、長幅政博さん(49)=諏訪郡下諏訪町=は「身近な県政であるために、今の改革を続けて」と期待していた。
【写真説明】第一声後、支持者と握手をする田中康夫氏=長野市三輪田町の選挙事務所前