新聞の意見広告で田中知事を批判したのは当選させないための事前運動で公職選挙法違反として、富森啓児(長野市)、松村文夫(岡谷市)、岩下智和(上田市)の3弁護士が20日、広告主の元八十二銀行頭取茅野実氏(長野市)を長野地検に告発した。地検は「受理するかどうかも含め検討中」としている。
茅野氏は、15日付の信濃毎日新聞朝刊、16日付の中日新聞朝刊に「県民の皆さんへ 鳴りやまぬ『目覚まし時計』をもう止めましょう」と題した意見広告を出した。
松村弁護士は「連日、知事選報道がなされているこの時期に、知事を名指しで『止めよう』と訴えた内容は、当選させない目的の選挙運動」と主張している。
茅野氏は「現知事に対する私の立場を明確にするため出したものであり、現知事の立候補を妨害し、選挙民に投票しないよう呼び掛ける意図など全くなかった」との談話を出した。