信濃毎日新聞ニュース特集「2006長野県知事選」
結論は政党間協議に 「考える会」知事候補絞れず
2006年5月21日掲載

 8月の知事選に田中知事に代わる候補の擁立を目指していた「輝く明日の長野県を考える会」(代表世話人・近藤光連合長野会長、見藤隆子前県看護大学長)は20日、長野市内で会合を開き、「民主党の現職国会議員と、自民党の前衆院議員が有力候補となりうる」との「考え方」をまとめた。対象者を1人に絞り込み、名前を挙げられる段階には至らなかったとしている。
 関係者によると、会が「有力候補」としたのは民主党参院議員(県区)の羽田雄一郎氏(38)、同党衆院議員(比例北陸信越)の篠原孝氏(57)、前自民党衆院議員の村井仁氏(69)とみられる。会合後に記者会見した近藤氏は「(今後は)政党間の妥協、連携が求められる」と述べ、候補者擁立に向けた調整を自民、民主両党に委ねる考えを示した。
 「考える会」は1月、県内の元首長、経済団体の代表ら15人で発足。「政党の枠を超えて幅広い支持を得られる候補の擁立」を目指し、知事選告示2カ月前の20日に候補者名を明らかにするとしていた。
 近藤氏は会見で「いろんな議論があったが、今後は政党がかかわる部分が多く、政党と考え方が一致しないといけない」と、1人に絞り込めなかった理由を説明。見藤氏は会見後の取材に「政党人が英知を出していただきたい」と述べた。
 会の「考え方」に対し同日、民主党県連の北沢俊美幹事長は「会の真意を聞いた上で真摯(しんし)に対応したい」と述べた。一方、自民党県連の小坂憲次会長は「政党ありきに候補者を選ぶことは考えていない。注目する(擁立の)流れがあった時は全力で支援していく姿勢に変わりはない」と話した。


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