北信地方の会社経営者らでつくる「前進する長野県をつくる会」から、8月の知事選に立候補するよう要請されていた長野市在住のノンフィクション作家、小林照幸氏(38)は19日午前、同会の木村晴雄代表世話人に会い、出馬辞退を正式に伝えた。
小林氏は木村代表世話人に対し、16日にいったんは出馬を決意したと述べたが、「県職員や県議、市町村長らとしっかりした関係を築けるかどうか、自分の経験や力量を考えざるを得なかった」と、考えを変えた理由を説明した。
木村代表世話人は「候補擁立を目指す動きでは、田中知事批判ばかりが先行している。理念や政策での論争ができずに埋没すると、有為な人材をつぶしてしまう」と述べ、小林氏の意向を了承した。
同会は当面、活動を継続する方針で、知事選では「志のある若い人が出るならば応援したい」(木村代表世話人)としている。