松本市の菅谷昭市長は9日の定例記者会見で、「8月の知事選に立候補する意思は一切ない」と述べ、出馬の可能性を完全否定した。立候補を求める声に対し、これまでも可能性を否定していたが、「市民や県民に誤解を与えてはならない」として、あらためて会見で態度を示した。
1日に長野市の鷲沢正一市長が菅谷市長に立候補を要請したと公表したことについて、「正式な要請はなかった」と説明。「知らないところで話が進んでいる」と不快感を示した。
その上で「重要課題が山積する市政に全力で取り組むのが私の使命」と強調。市職員の意思として、部課長の代表から市長職を続けるよう申し入れがあったといい「非常に励まされた」と語った。
また、田中知事と県議会の対立で一番困っているのは県民だと指摘。「県議会の方が出馬して政策論争をし、県民に判断してもらうことが大事だ」と注文した。
望ましい知事像については、「考え方が違っても、人間として分かり合えればうまくやっていけるだろう」とし「謙虚さと矜恃(きょうじ)を持つこと」を挙げた。