長野市や千曲市などの会社経営者らが、8月の知事選で長野市在住のノンフィクション作家、小林照幸氏(38)の擁立を目指し、市民グループの立ち上げを計画していることが10日、分かった。12日に長野市で初会合を開き、会員の意思確認をした上で小林氏に出馬要請したいとしている。
小林氏は10日の取材に対し、経営者らの動きについて「まだ直接的な話は聞いていない」と述べ、立候補の意思についてはコメントしなかった。
経営者らは同じ異業種交流会のメンバーで、発起人には17人が名を連ねた。交流会ではこれまで複数回にわたり小林氏を講師などに招き意見交換したという。
発起人の代表世話人で、交流会を主宰する経営コンサルタント、木村晴雄氏(長野市)は「反田中(知事)の集まりではないが、県政の停滞状況は刷新しないといけない」とし、小林氏について「生活者の立場に立つことができ、同世代の若者の社会参加も促進できる人」と話している。
小林氏は信大卒で、1999年に「朱鷺(トキ)の遺言」で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。現在は明治薬科大非常勤講師も務めている。