昨年3月に田中知事後援会を退会した元八十二銀行頭取の茅野実氏=長野市=が25日、8月の知事選で、田中知事に代わる候補擁立を目指している長野市などの3団体に呼び掛け、市内で意見交換会を開いた。終了後、茅野氏は「各地で候補擁立の動きがあるが、なかなか具体化していない。候補者を一本化しましょうということ」と、会合の趣旨を説明した。
「輝く明日の長野県を考える会」の近藤光代表世話人(連合長野会長)、「信州ゆめフォーラム」の若麻績享則代表幹事のほか、長野市の会社役員らでつくる「長野県政を真剣に考える会」の脇島光美代表ら約10人が出席。それぞれが描く知事像などを述べたという。
茅野氏は現在、候補擁立を目指すどの団体にも属していない。取材に対し、会合では具体的な候補名は出なかったとした。「考える会」の近藤代表世話人は、「幅広く意見を交換する必要があるので(出席の)呼び掛けに応じた」と話した。
茅野氏は2000年の知事選で田中知事擁立に動き、知事後援会では顧問も務めた。後援会退会を表明した際には、知事の姿勢や手法が県政の停滞を招いている―とし、別の知事が必要との認識を示していた。