飯田長姫高校と飯田工業高校(ともに飯田市)の統合後の校名を検討してきた検討委員会は14日、校名案を「飯田OIDE(オーアイディーイー)長姫高校」に決めた。公立高校名にアルファベットが入るのは全国初とみられる。来年1月の県教委定例会での審議などを経て、県議会で関係条例改正案が可決されれば正式に決まる。
この日の検討委の会合は非公開。会合後に記者会見した飯田長姫の唐沢淳校長と飯田工業の篠田宏校長によると、「OIDE」は飯田工業の建学の精神「独創(オリジナリティー)、想像(イマジネーション)、工夫(デバイス)、努力(エフォート)」を表す英語の頭文字を取った。これに「長姫」を続け、両校の伝統を継承するとしている。
アルファベットを使うことで、グローバルな視点で産業経済の発展に寄与できる人材に育ってほしい―との願いを込めた。両校長や両校同窓会長、PTA会長、地域住民ら12人でつくる検討委の「総意」で決めたという。
両校は2013年度の統合を予定。新校名案は昨年9月設置の検討委が協議してきた。今年2月下旬から1カ月間実施した意見公募では1566件が寄せられ、「長姫」の文字を残してほしい―といった要望も参考にしたという。
校名にアルファベットが入った高校について「全国学校総覧」を発行している「原書房」(東京)は「現在、公立高校にはない」としている。