信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

佐久に開校予定の総合技術高校 小学科・コース案示す
2011年3月23日掲載

 県教委は、県立高校再編で佐久市内の北佐久農業高、臼田高、岩村田高工業科を統合して開校する総合技術高校について、9回目の懇話会を北佐久農業高でこのほど開いた。3校の教職員でつくる準備委員会が、学校像や各科に置く小学科、コースなどの新たな案を示した。
 新校は早ければ2015年度開校の計画で、各校の職業科に在籍する生徒も新校生徒になる。

 学校像では「生きた学問の学習」「地域連携、地域貢献」などを列挙。昨年7月の案では農業、工業科で計5小学科12コースだったが、コースの統合などで農業科を3小学科6コース、工業科を2小学科4コースとした。農業科は全ての小学科で生産、加工、販売の一連の流れを学ぶ。

 また、開校に向けて地域との連携を強化するため、来年度から各学科ごとに「人材育成委員会」を設置。地域の企業がどんな人材を求めているかを把握し、教育に生かす。

 県教委は農業科とキャリアデザイン科(仮称)の生物環境系列の間で、2年への進級時に転科できる環境を整えると説明。カリキュラム上の問題もあって県内の高校で転科の例はこれまでにないが、生徒がより自分に合った選択をできるよう配慮する狙いだ。

 学校関係者や保護者ら17人の委員が出席。「部活動をどう統合していくのか保護者から不安の声がある」などの意見が出た。来年度からは年2回を目安に懇話会を開く。


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