信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

県教委が実施計画案示す 須坂・佐久・大町地区
2010年8月27日掲載

 県教委は26日の定例会で、須坂、佐久、大町地区の県立高校再編の実施計画案を示した。2006年に地域の反発などで県教委が統廃合案を凍結・撤回した後、いずれも住民らによる地域懇話会で議論してきた案に沿った内容。今後、計画を決定した上で、11月招集の定例県会に高校の統合案を提出し、議会の同意を求める考えだ。
 須坂地区では、須坂商業と須坂園芸を統合し、地元要望の工業系学科を含む総合技術高校を設置する。佐久地区では北佐久農業、臼田、岩村田の工業科を統合して総合技術高校を新設。北校舎(北佐久農業)には農業、工業科を置き、南校舎(臼田)には総合学科のキャリアデザイン科(仮称)を設ける。岩村田は普通科高校とする。
 大町地区は、大町と大町北を統合し、難関大への進学を目指す「学究科」などを設置する。
 県教委は、統廃合案撤回後の08年6月に再編計画の骨子案を示し、地域の声を踏まえて09年6月には「第1期県立高校再編計画」を決定。各地区では実施計画に地元意見を反映させるための組織として地域懇話会を発足し、再編後の校地や学科などを話し合い、県教委に報告した。
 高校再編をめぐっては、県会が06年、統廃合の実施に議会の同意を求める条例改正案を可決しており、今回の3地区とも議案として提出することが必要。校舎の増改築などを経て、生徒募集は須坂、佐久が15年度、大町は16年度からとなる見込みだ。


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