信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

屋代の県立中高一貫校 来年12月に選抜検査
2010年7月23日掲載

 県教委は22日の定例会で、県内初の県立中高一貫校として2012年度開校予定の屋代高校(千曲市)付属県立中学校について、基本構想のたたき台を提示した。来年12月に中学入学者の選抜適性検査を実施、1年前になる今年12月にも、県内の小学5、6年の希望者を対象に試行検査を行う内容だ。今後、試行検査の是非や教育課程のあり方について議論し、9月までに構想を決定する方針だ。
 たたき台によると、検査は文章や図表、グラフの内容を読み取り、課題の解決方法を考えたり、自分の考えをまとめて文章で表現したりする力をみるものと、自然科学や数理的な問題を通して筋道を立てて考える力などをみる2種類。このほか、1組6〜8人の集団面接や、在籍小学校長から提出された報告書を含めて総合的に判断する。
 志願受付は2011年11月15〜17日、適性検査などは12月10日、合格発表は12月19日を想定している。
 1年前の試行検査は12月11日に実施。選抜方法を周知すると同時に、1年後の検査の課題を探るのが狙いだ。上限は280人。希望者が多い場合は抽選とする。
 教育課程は中高6年間の流れを重視し、2年ずつ基礎、充実、発展の3期間に分け、段階に応じた学習をする。授業は中学、高校とも1時限55分。中学は基本的に1日6時限で、学習指導要領の内容を定着させた上で、高校の内容を一部取り入れ、知的好奇心や探究心をはぐくむ−としている。
 高校では、付属中から進学する「内進生」と、ほかの中学から入学した「外進生」の学級をそれぞれ別に編成するが、コースは一部で混合する。理数科の外進生が2年次から内進生の人文科学コースに進むケースなども想定し、弾力的に対応する。


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