県教委は26日夜、須坂市内の須坂商業、須坂園芸の両高校を再編統合して設置する総合技術高校について、学校関係者など地域代表が話し合う「地域とともに須坂新校を考える懇話会」で、新校の学習内容のイメージを説明した。農業、工業、商業の3学科の連携を重視し、「専門以外の知識をプラスして、一段上のスペシャリスト(専門家)を育てる」としている。
学習は3段階で進めるとした。最初の導入段階では、地域の産業を通して生産、流通、消費などについて学ぶ3学科共通の基礎科目を履修。充実段階では、各学科で専門科目を履修した上で、例えば農業科の生徒が商業科の「マーケティング」を履修するなど、幅広い知識を身に付ける。最後の発展段階は、3学科共通の研究プロジェクトを設定し、他学科の生徒と協力しながら、それぞれの専門分野を生かして問題解決に取り組むという。
委員からは「広い視野を持った職業人の育成ができる」などと県教委の案を評価する声のほか、「連携は重視しつつ、深い専門性もしっかり確保されるようにしてほしい」といった意見もあった。
新校の設置時期について県教委は、統合に伴う施設整備にかかる期間を考慮すると、最短でも2015年度になるとの見方を示した。
話し合った内容は、県教委が本年度中に策定する高校再編の実施計画に反映される。