須坂市の須坂商、須坂園芸両高校を再編統合して設置する工業系を含む総合技術高校について、県教委は20日夜、同市で開いた地元代表らの懇話会で「精密機械」と「メカトロニクス」の2コースがある「創造工学科」を設けるとの案を初めて示した。
懇話会は8月に続き2回目。懇話会委員で長野工高の竹内義明校長が、県教委の依頼を受けて県校長会工業部会や地元産業界と意見交換しながら検討した経過に触れ、工業系の概要を説明。2年生からコースを選ぶとし、精密機械は「機械工作や機械設計」、メカトロニクスは「電子機械や電子回路」について学ぶとした。
特色は「県内の工業高校で最大の実習時間数」を確保して「実践的なものづくり人材の育成」を目指すこと。企業で長期研修する「デュアルシステム」や短期研修の「インターンシップ」、社会人講師の活用を進める。大学との協力も深めつつ「地元産業界への就職に力を入れる」とした。
地元で企業を経営する委員は「実業に即した人材が求められており、デュアルシステムは評価できる」とした。一方、「企業の求める学習内容が、子どもたちのためになることなのか」との声も。ただ最終的に、全委員19人が「創造工学科」を設けることに賛同した。12月の次回の懇話会は、学校規模などを話す。