信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

中高一貫校設置、慎重な対応要請 県高教組が県教委に
2009年3月18日掲載

 県教委の県立高校再編計画案に中高一貫校の設置が盛られたことについて、県高教組と同更埴支部は17日、「受験競争を小学校段階に持ち込む恐れがある」として、県教委に慎重な対応を要請した。県教委の小林一雄高校教育課長は「急に具体化することはない。多くの意見を聞きながら進める」と答えた。

 県教委は2月に決めた再編計画案で、県立中学校を高校に付属する「併設型」の一貫校を東北信、中南信に1校ずつ設けるとした。同月下旬には、長野市南部、千曲市、埴科郡坂城町の県立7高校の同窓会役員らでつくる「旧第4通学区の高校教育を考える会」が、屋代高校(千曲市)を中高一貫校とするよう県教委に要望している。

 高教組側は、屋代高校内部の議論を尊重することや、「考える会」だけでなく各高校の意向も反映することなども求めた。更埴支部の市川高士支部長は「中高一貫校ができると、周辺の公立中学校にリーダー的な生徒が行かなくなるといった影響もある」と問題点を指摘した。


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