信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

佐久の計画案、県教委が決定 市街地5校を4校に
2009年3月18日掲載

 県教委は18日の定例会で、県立高校再編計画案のうち、先送りしていた佐久地方(旧第6通学区)の計画案を決めた。「佐久市の中等教育を考える会」が14日にまとめた再編案に沿い、佐久市街地の5校を普通科3校と、新設する総合技術高校1校に再編する。また上田市・東御市・小県郡の旧第5通学区では、東御清翔(東御市)に多部制・単位制を導入すると決めた。
 佐久地方の再編計画案が決まったことで、県教委が1校ずつ校数を減らすとしていた佐久、中野市・須坂市など(旧第2通学区)、大北地方(旧第12通学区)の各通学区の再編計画案がすべてまとまった。
 計画案によると、2013年以降、北佐久農業、岩村田、臼田の職業科を統合して総合技術高校を新設、臼田の校舎は新設校の一部として活用する。普通科は岩村田、野沢北、野沢南を存続させる。臼田の普通科は廃止するが、総合技術高校に普通科的なコースを設ける方向だ。
 県教委は昨年9月に決めた再編計画の骨子で、佐久地方は佐久市街地の5校を4校にする考えを示した。これを受け、再編対象校5校の同窓会役員らでつくる「考える会」が議論し、3校にある職業科を総合技術高校に統合することで合意。県教委は2月18日の臨時会で決めた県立高校再編計画案に盛った。
 しかし、普通科のある4校の統合は同日までに合意に至らず、県教委は対象の校名公表を先送りした。その後、「考える会」が3月5、14日に開いた会合で、臼田の普通科を廃止する方向で合意。会としての再編案を県教委に提言していた。
 東御清翔については、学校関係者や地元の企業経営者らでつくる「東御清翔高校をよくする会」(会長・保科俶教県議)が08年6月、同校を多部制・単位制に転換するよう求める提言書を県教委に提出。県教委の再編計画案は同校に「導入を検討中」との表現にとどめていた。


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