信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

多部・単位制の課題は― 箕輪進修高で県教委が懇談会
2008年11月14日掲載

 県教育委員会は13日、本年度多部制・単位制に移行した箕輪進修高校(荒井和人校長)で、現状や課題を学校関係者と話し合う地域懇談会を開いた。両者による同校での懇談会は初めて。生徒やPTAから、生徒が学校にいる時間帯が異なることによる行事や部活動への影響を実感しているとの意見が出た。

 全日制生徒会長の3年伊藤修さん(18)は、授業が午前中心の1部と午後中心の2部では終業時刻が異なるため、文化祭の準備で運営が難しかったことを説明。「これからは2部の生徒も含めて協力できる文化祭が築ければいい」と話した。PTAの西村久典会長(46)は運動系の部活動について、終業時間が異なるため部員が集まりにくい環境を指摘、「部員を引き寄せる工夫がほしい」と要望した。

 ほかに、定時制生徒会長の4年徳田優希さん(20)は多部制・単位制により「学校の雰囲気がにぎやかになった」と話した。

 県教委の山口利幸教育長は「学校側の課題を聞いた。県立高校再編では、早く決断して道を開いた学校に予算を集中的にかけている。生徒の声を受け、一層工夫してほしい」と述べた。同校の本年度の入学者数は計161人。


<前の記事 どうする高校改革 トップ 次の記事>

掲載中の記事・写真・イラストの無断転用を禁じます。
Copyright© 信濃毎日新聞 The Shinano Mainichi Shimbun