信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

両校地元と県教委が懇談 飯田長姫と飯田工の統合
2008年11月 2日掲載

 県立高校再編で進められている飯田長姫と飯田工業(共に飯田市)の統合で、県教委と両校の地元自治会が1日、それぞれの地区で懇談会を開いた。新校の場所について、南信州広域連合が10月に「長姫やや優先」とした要望書を提出しており、飯田工業の地元、座光寺自治会では「教育的見地から、あらためて十分に検討してほしい」と、慎重な対応を求める声が相次いだ。

 同自治会はこれまで、広域連合の対応に「事前に地元の意見を聞いていない」と反発し、県教委への要望書提出でも、地元意見をあらためて聞くよう求めていた。懇談会はこれを受けて開いたもので、県教委からは原修二教育次長ら5人が出席した。

 座光寺では住民側が、2006年に示された実施計画では新校の校地が飯田工業となっていたことなどを示し「工業系基幹校として、ここで十分に成り立つ」と主張。広域連合の議論についても不十分だったとし、「県教委であらためて大所高所から研究し、決める際には明確な根拠を示してほしい」とした。

 一方、飯田長姫の地元、鼎自治会では、周辺に学校が多く教育に適した地域―などとした上で「市町村長や議員で話し合った広域連合の集約は重い」と指摘。その上で「座光寺も鼎も、思いの重さは同じ。跡地の活用法も含めて、双方が納得できる結論を出してほしい」とした。

 県教委は意見を踏まえ、6日の定例会で話し合う。


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