信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

「まず生徒流出防止を」 諏訪の懇談会で県教委に注文
2008年7月23日掲載

 高校再編計画の骨子案について県教育委員会と地元住民が意見交換する懇談会がこのほど、諏訪市の県諏訪合同庁舎であった。県教委は諏訪地区(旧第7通学区)が2022年まで中学卒業者数は減少しないが、長野や松本市などに比べて高校が小規模で、再編の必要性が高い―と説明。これに対し参加者からは「じっくり腰を据えて考えるべきだ」「今は再編よりも生徒流出を防ぐため、魅力ある学校づくりを話し合うべきでは」といった注文が相次いだ。

 懇談会には諏訪地方の高校の職員や同窓会役員ら100人ほどが参加。県教委は旧第7通学区について、08年の中学卒業者数がピーク時の1990年の約半数で、減少率が県内12の旧通学区の中で2番目に高いことや、各高校がJR中央線沿いにあり交通の利便性が高いことなどを指摘。校数や校名には触れなかったものの、将来の再編への理解を求めた。

 県教委側が示した中学卒業者数の予想数は08年から22年までほぼ横ばいのため、参加者からは卒業者の減少率を過去と比較して再編の必要性を説く県教委の姿勢に疑問を示す声も上がっていた。


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