信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

懇談会で「拙速」の声 大町皮切りに旧通学区で始まる
2008年7月12日掲載

 県教委は11日、6月に決定した県立高校再編計画の骨子案について住民と意見交換する旧通学区ごとの懇談会を、大町市などの旧第12通学区を皮切りに始めた。同市内で開いた懇談会には約150人が出席。県教委が12月をめどに校名を盛った再編計画案をまとめるとした点について「拙速すぎる」「地域で考える余裕がほしい」との意見が相次いだ。
 骨子案は旧第12通学区で、普通科のある大町、大町北、白馬の3校のうち2校を2016年度をめどに再編統合するのが適当−とした。
 これに対し、各校の同窓会役員、教員、小学校のPTA会長ら16人が発言。再編で「すべての生徒のさまざまな個性や能力を伸ばせるオールラウンドな高校づくりを進める」とした骨子案に対し「これまでの高校再編でうまくいかなかった事例も県教委は示すべきだ」「20年、30年後の教育ビジョンを先に示した上で、再編を考えるべきだ」といった注文が続いた。
 原修二・教育次長はオールラウンドな高校づくりについて「より具体化していかなければと思う」と説明。一方で再編のスケジュールについては「指摘はもっともだが、12月を一つの目標に議論を進めたい」と述べ、基本は変えない考えを示した。
 懇談会は8月中旬にかけて旧12通学区ごとに開く。


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