信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

県教委の骨子案に賛否 大町・白馬の再編で市民会議
2008年7月 9日掲載

 大町市内のPTAなどでつくる「大町高校と大町北高校の存続を守り育てる市民会議」は7日夜、市役所で全体会を開き、県教委が6月に発表した県立高校再編計画骨子案への対応を協議した。2016年度をめどに大町、大町北、白馬高校のうち2校を再編統合するのが適当−とした骨子案について、大町、大町北の存続、再編受け入れの両論が出た。出席者がそれぞれの所属団体内で考えをまとめ、再度全体会で討議する。
 大町、大町北両校のPTAや同窓会の役員、市内小中学校のPTA役員ら約30人が出席。市民会議の幹事が、6月20日に県教委側から骨子案の説明を受けたと報告した後、意見交換した。
 高校関係の出席者は「これまで通り存続を求めるべきだ」「存続しても子どものためにはならない。再編を受け入れる方向で検討するべきだ」と発言。「同窓会内は再編、存続の両論で揺れている」との報告もあった。
 小中学校PTA役員は「子どもの選択肢を広げる上でも2校を存続させるべきだ」「生徒数が目に見えて減っている。統合して良い高校をつくった方がよい」などと主張した。
 このほか「再編後の高校がどんな学校になるのか、イメージがわかない」「白馬高校関係者も加わった論議が必要」といった意見も出た。
 市民会議は、県教委が前回の高校再編時に大町、大町北両校の統合方針を示したことを受けて2006年1月に発足。2万5000人余の署名を集め反対運動を展開し、統合案は凍結された。この日は、「当時の活動目的は達成された」との意見があり、「大北地方の県立高校のあり方を前向きに考える」(長沼良美会長)ため、会議の名称を次回全体会で変える方針も決めた。


<前の記事 どうする高校改革 トップ 次の記事>

掲載中の記事・写真・イラストの無断転用を禁じます。
Copyright© 信濃毎日新聞 The Shinano Mainichi Shimbun