信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

「早くて2012か13年度」 飯田の新校で県教委が見通し
2008年6月 6日掲載

 飯田工業、飯田長姫両高校(ともに飯田市)の統合問題で、南信州広域連合の高校改革検討小委員会は5日、県教委との2回目の懇談会を飯田市役所で開いた。県教委の原修二教育次長は、新校の開校時期について「まだ断定的に言える段階ではないが、一番急いで2012か13年度あたりと考えられる」との見通しを示した。

 この日は、新校の規模をめぐり、県教委が全日制で現状より2学級少ない6学級を検討している点について集中的に議論した。

 県教委側は、現在8県立高校がある飯田下伊那地方全体で、2022年度には現状から8学級減らす必要が生じる―とする推計を提示。専門的な設備が必要となる職業科で学級数を変更するのは容易でないとし「安定的な学校運営を考えるなら、当初から6学級でいくのが良いのではないか」と主張した。

 これに対し委員からは「統合対象校での削減ありきではなく、地域全体で考えるべきだ」「魅力的な新校をつくることで職業高校志望者を増やしたいという希望もある」と、あらためて現状維持を求める声が相次いだ。

 県教委側は「6学級でも、学科内に複数の少人数によるコースを設けるなどで多様な学習を実現することは可能」との考えも示したが、結論には至らず、引き続き協議することになった。


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