信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

12月にも校名提示 県教委が骨子案の要点了承
2008年4月 9日掲載

 県教委は8日の定例会で、県立高校再編計画の骨子案の要点を了承した。小規模校を地域キャンパス(分校)とする基準などは2007年6月に決めた方針のままで、農業、工業、商業などの学科ごとに「基幹校」を設けるといった県高校長会の意見を新たに反映。12月ごろをめどに、具体的な校名を盛った再編計画案を示すとしている。
 事務局がまとめた要点によると、旧通学区ごとに再編の必要性を検討し、09年6月までに計画を策定。13年度を一区切りとし、18年度までをめどに順次実施する。18年度以降は「第2期」と位置付け、あらためて検討するとした。
 再編対象は「1学年2学級規模に満たない」とのこれまでの基準を踏襲。地域で複数の学校の規模が既に縮小している場合などは、優先して再編統合を進めるとしている。
 県高校長会が1月に県教委へ提出した再編に対する考えの「最終まとめ」からは、設備などを充実させる職業科基幹校の設置のほか、多部制・単位制と総合学科を全4通学区にそれぞれ1校以上設けるといった内容が盛られた。多部制・単位制は「生徒のニーズがある」として、都市部への新設も検討する。
 今後は6月に骨子案を作成後、各地で説明会を開き意見を募集。計画案に反映させ、地元の理解を得て計画を策定するとしている。
 計画のタイトルは「明日を拓(ひら)く高校生を育(はぐく)む県立高校の創造」としたが、委員からは「タイトル以外の部分でも生徒中心の視点を盛り込むべきだ」「行政計画の印象。理念の部分を書き込んでいく必要がある」といった意見が出た。県教委高校教育課は「意見は骨子案に生かしたい」としている。


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