信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

たたき台と別の校名も議論 県教委が議事録公開
2007年12月27日掲載

 県教委は26日、県立高校再編を非公開で審議した2005年6月の県教委定例会・臨時会の議事録と資料を初めて公開した。県教委が具体的な校名を盛った「たたき台」を示す直前の会議に当たるが、議事録ではたたき台と異なる校名が議論されるなど、判断が揺れていた経過が明らかになった。

 議事録などは当時、信濃毎日新聞の記者ら複数が情報公開請求。県教委は非公開としたが、今年11月に県情報公開審査会が公開を答申した。

 公開文書によると当初、第1通学区では、須坂商業と須坂園芸(ともに須坂市)を統合し総合学科に転換する案を議論。その後、県教委事務局が「長野市南部から同市北部へ多く入学している」として、長野南―松代(ともに長野市)を統合する案を示し、たたき台に盛り込まれた。

 また、多部制・単位制の転換対象には臼田(佐久市)が挙がっていたが、その後野沢南(同)に変更。校名の公表時期をめぐり「早すぎるのでは」との議論もあった。

 県教委が06年3月に決定した高校再編の実施計画は、県会などの反対で今年6月、事実上撤回されている。県教委は公開理由を「再編は新たな局面になっており、影響は少ないと考えた」としている。


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