野沢南高校の同窓会やPTAでつくる「守り発展させる会」は13日、佐久市の野沢会館で、高校改革をテーマにした講演会を開いた。2004年度に「県高校改革プラン検討委員会」の委員長に就き、昨年12月からは県教育委員を務める東京学芸大教授葉養正明さん(58)が高校再編について話し、生徒を含む約80人が聞いた。
葉養さんは学校には教育の場と、地域社会の結節点という二つの側面があると指摘。統廃合など再編問題では、生徒・教員の適正数を確保する教育環境整備と、同窓会や地場産業の拠点機能のどちらを優先するかで対立が生まれるとし、「各学校単独での存廃論議には限界がある。他校や小中学校など縦横のネットワーク化が一つの流れで、その中で青年教育の拠点の質をどう高めるか考えてほしい」と述べた。
27年間大学生を教育してきて「自己主張ははっきりしているが、妥協や修正をする調整過程が見えない。対人関係能力が危うい状況だ」とも述べた。