信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

金子県教育委員が辞職 県立高校再編問題が影響か
2006年11月10日掲載

 県教育委員の金子郁容氏(57)=慶大大学院教授=が10日午前、任期を8カ月残して委員を辞職した。同日午前開いた教育委員会定例会で県教委が辞職に同意、その後、村井仁知事が退職辞令を交付した。金子氏は辞職の理由を「一段落ついたという思いで、個人的な判断」と述べた。
 金子氏はこれまで、県教委の県立高校再編計画に推進の立場で、「教育委員として高校改革プラン実施計画をベストとして提案している」などと述べていた。8月の知事選で村井知事が当選し、9月の臨時県会で高校統廃合関連の9議案のうち6議案が否決された経緯が、進退に影響したとみられる。
 金子氏は10日、高校再編問題と辞職の関係について、取材に対し「やることはやったが、一段落とはあくまで個人的な意味」とした。辞職を決めた時期や辞職願の提出時期は「個人的なこと」として明らかにしなかった。
 金子氏は2002年4月、県教委の多部制・単位制高校検討委員会委員に就任。稲荷山養護学校改築の審査委員会委員なども務め、田中康夫前知事が03年7月に教育委員に選任した。
 金子氏の辞職で、県教育委員(定数6)は一人が空席となる。


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