信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

箕輪工が具体案を提示 3階建ての校舎を新設
2006年10月21日掲載

 上伊那農業定時制(伊那市)と統合し2008年度に多部制・単位制に転換予定の箕輪工業高校(箕輪町)は19日夜、町内で開いた「箕輪工業高校の未来を育てる会」(会長・平沢豊満町長)で統合後の具体案を初めて示した。
 両校の統合後は箕輪工の校舎を使う。案によると、既存の校舎に加え、3階建て延べ約1700平方メートルの校舎を敷地内に新設。不登校経験者が多いと想定される夜間部生徒に配慮し、3階を夜間部専用フロアとし、6教室、職員室、保健相談室を置く。2階には多目的教室、相談室など、1階には約100人収容の食堂を設けて夕食を提供、ロッカーや更衣室も設ける。
 既存の電気棟も増築し、3教室増やす。同校によると総工費は少なくとも8、9億円という。
 県教委が3月に示した実施計画では、午前、午後、夜間部とも普通科だけだったが、地元の要望を受け、具体案では午前部1学級に総合工学科を設置。地元企業へのインターンシップや大学とも連携し、実践的な工業を学ぶ。普通科は、少人数教育や難関大学進学に対応する態勢を整える。
 クラブ活動は、午前部は全日制と同様に活動でき、午後部は運動系を除き活動できるが、夜間部は困難としている。
 案は18日に県教委に提示。県教委は「できるだけ早い時期に対応を決めたい」としている。
 箕輪工は4月から上農定時制教諭と統合後の構想案を検討。県外の多部制・単位制も視察し、具体案に反映させた。今後、地元の中学生や保護者に案を説明する方針だ。


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