信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

魅力ある駒工を考える会が初会合 生徒3人も思い語る
2006年9月29日掲載

 駒ケ根工業高校(駒ケ根市)の将来像を話し合う「魅力ある駒工を考える会」が27日夜、同校で初会合を開いた。県教委の高校再編案で当初は統合対象に挙がった同校。教職員、同窓会、PTA、地元企業の役員ら14人と生徒3人がアイデアを出し合っていく。
 県教委は高校改革の一環で、存続校に「魅力ある高校づくり」の方法を2008年度までにまとめるよう求めている。駒工は、赤穂高校(同市)との統合案が出た際、地元で大規模な署名活動があったことなどを背景に、地域の意見を取り入れ検討することにした。
 会合ではまず、教員7人でつくる改革プラン対策委員会の素案を説明。定員割れを防ぐための入試形態の再検討、多くの中学生が駒工で学びたいと思うようなPR、大学に進学しUターンでの就職を希望する卒業生向けの相談窓口の設置などを挙げた。
 意見交換で、生徒会長の桝沢悠斗君(17)は「学力レベルで駒工を選び、入学後にギャップを感じて悩む人も多い」、副会長の小林哲也君(17)は「説明会だけでなく、中学生に何日か授業を体験してもらうべきだ」、藤沢克也君(18)は「工業高校についてもっと情報提供することが重要」などと思いを語った。
 大人からは「中学生が将来を見据えて学科を選ぶのは難しい」「ものづくりに興味を持つ子どもが増えるよう、小学生くらいから体験授業をしてはどうか」「推薦入学など入学手段を増やし、学力が足りなくても工業を学びたい生徒への門戸を広げるべきだ」などの意見が出た。
 会合は今後、2カ月に一度開く。茅野秀樹教頭は「定員割れなど課題は多い。県教委の期限は2年後だが、できるだけ早くまとめたい」としている。


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