信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

統廃合6件否決 県会本会議 3件は来年度実施
2006年9月16日掲載
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 県会は臨時会最終日の15日、県側が提出した県立高校統廃合関連9議案の採決を行い、飯山照丘と飯山南(ともに飯山市)は全会一致、中野と中野実業(ともに中野市)、木曽と木曽山林(ともに木曽郡木曽町)は賛成多数で可決した。長野南と松代(ともに長野市)など残る6件はいずれも賛成少数で否決した。これにより来年度は3地区で統合が行われる一方、6地区・12校は現行のまま存続することが決まった。
 県会が議員提案による高校設置条例の改正を経て個別の統廃合計画に「待った」をかけたことで、2007年度からの一斉実施を基本方針としてきた県教委は今後、3月に決定した高校改革プラン実施計画の枠組み自体を見直すかどうかを含め、判断を迫られる。県教委は20日に定例会を開き、今後の対応を話し合う。
 本会議では、県教委が当初計画を1年延期し08年度統合とした長野南と松代、岡谷東と岡谷南(ともに岡谷市)と、07年度統合の大町と大町北(ともに大町市)について起立採決し、賛成少数で否決。
 残る3件は、14日の文教委採決で賛否が接近したことから、議長と欠席の1人を除く56人で記名投票を行い、中条(上水内郡中条村)と犀峡(同郡信州新町)、蓼科(北佐久郡立科町)と望月(佐久市)はともに賛成14に対し反対42、飯田工と飯田長姫(ともに飯田市)は賛成17に対し反対39でそれぞれ否決された。
 一方、西沢正隆文教委員長は委員長報告で、飯田工と飯田長姫について「施設の整備状況により、08年度からの統合は可能ではないか、との意見も出た」と述べ、統合自体は否定しない考えを示した。
 また、柳田清二氏(県民クラブ・公明)ら4人は本会議に、高校再編自体は必要−との立場から、「住民合意を重視した新たな高校の将来ビジョンを策定すべきだ」とする決議案を提出。賛成多数で可決された。


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