県教育委員会は６日午前、臨時会を県庁で開き、高校改革プラン実施計画で２００７年度実施としていた統合計画のうち、松代と長野南（ともに長野市）、岡谷東と岡谷南（ともに岡谷市）の２件について、実施を１年間延期すると決めた。県立高校統合の一斉実施は見送られることになった。
これを受け、村井仁知事は１３日開会の臨時県会にこの２件を含む９件の議案を提出する。提案されるのは、ほかに飯山照丘と飯山南、中野と中野実業、中条と犀峡、蓼科と望月、飯田工業と飯田長姫、木曽と木曽山林、大町と大町北の７件。７件は０７年度実施を求める議案となるが、地元住民や首長に反対が根強い計画もあり、延期の２件も含め、議会が同意するかは不透明だ。
この日の臨時会は公開。松田泰俊・教育委員長が冒頭、「実施計画を一部見直す必要があるとの意見が教育委員に多くあり、事務局に見直しを指示した」と述べた。これを受けて事務局が、既にとりまとめた委員の意見を説明。松代と長野南は両校舎を活用するジョイント的活用などの工夫が必要とし、岡谷東と岡谷南は、校舎の活用や学級数などで実施計画を見直す議論が両校にあるのを踏まえた−とした。
この２件については、４通学区ごとに地元住民らが協議した高校改革プラン推進委員会が、一斉実施に慎重な意見を付記したことも配慮したと説明。委員からは「われわれはできることはやった。あとは議会の判断を待つ」などと発言した。
県教委から報告を受けた村井知事は、取材に対し、「県教委としてお決めになったことを、議会にきちんと提案させていただく」と述べた。
