信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

松本筑摩高が全日制生徒に説明会 松本工との統合問題
2006年6月21日掲載

 松本筑摩高校(松本市島立)は20日、松本工業高校(同市筑摩)の定時制を統合して、2007年度から多部制・単位制に転換し、全日制の募集をしないとする県教委の再編計画について、全日制生徒を対象にした説明会を初めて開いた。「全日制がなくなることに反対する意思表示をしたい」とする生徒側の要望を受けて開催。事前に提出された質問に基づき、三井忠人校長が計画が決まった経緯などを生徒約40人に説明した。
 三井校長は、県立高校の再編について「少子化によって、学級数を減らすだけでは学校が成り立たない状態になる」と説明。松本工定時制との統合は、松本筑摩が既に単位制を実施しているほか、昼間と夜間の定時制がある点を挙げ、「松本地域で最も条件が整っていた」として、全日制が08年度限りで廃止されることに理解を求めた。
 完全廃止までの全日制在校生の学習については「教員の数が減り、定時制などと兼任する先生も出てくるだろうが、支障が出ないようにする」と強調。部活動も定時制との協力を含めて検討していると答えた。
 生徒からは「今も統合に反対だが、統合して良かったと納得できる高校にしてほしい」「来年度から新入生が入学してこない学校は想像もできない」といった声が出た。三井校長は「新しい学校像がまとまった段階で、早く皆さんに説明する」と、夏ごろまでに詳しく説明する機会を設ける考えを示した。


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