県教委は26日夜、大町市文化会館で高校改革プラン実施計画の地域説明会を開き、約300人が出席した。市内の大町高校と大町北高校の統合について、同窓会やPTA関係者、教師らから、地域の理解が得られていないなどとして、2007年度実施の延期を求める意見が相次いだ。
説明会は2時間の予定だったが、市民らの発言が途切れず、約3時間にわたった。
県教委の吉江速人教育次長らは、少子化に伴う生徒数減少を見据え、統合をしないと「生徒が良好な学習ができなくなる」などとして、07年度実施は変えない姿勢を崩さなかった。
県教委が、統合後の教育課程の一例として「特別進学」や「自然科学」など5コースを設ける案を示したことに対し、教師らは「現場で検討する期間があまりにも短すぎる」と批判。大町北高の3年生は「取りあえず(2校の特色を)混ぜて形を作っただけで、すごく不満」と話した。
また大町高の校舎を活用する方針に対しても、教室不足や施設の老朽化を懸念する声などが上がった。中学生が「私たちにも分かりやすく説明する約束をしてほしい」と求める場面もあった。