信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

定時制統合などに反発の声 伊那でも説明会
2006年4月28日掲載

 県教委が27日、伊那市民会館で開いた高校改革プラン実施計画の地域説明会で、箕輪工業全日制を多部制・単位制校に転換し、上伊那農業定時制を統合する計画に対し、参加者から強い反発や不満の声が出された。
 学校関係者や保護者、高校生ら約80人が出席。県教委は基本的な枠組みは決定事項と強調、教育課程の内容は、両校の校長を中心に職員や生徒らが意見を出し合い、11月をめどに決めてほしい−と説明した。
 質疑応答で、定時制の教諭からは「不登校の子の心のよりどころとなっている定時制がなくなったら彼らはどこへいけばいいのか」、保護者からは「先生と生徒の信頼関係をつぶすのか」など、統合に反発する意見が相次いだ。
 県教委は「定時制の良さを受け継ぎ、アットホームな雰囲気で学べる学校にするよう検討する。相談態勢も充実させる」と答えた。これに対し、上農高全日制生徒は「相談を充実させても、(生徒の悩みは)解決できない。高校生の声を全く反映していない」と憤りをぶつけた。


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