信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

「実施先延ばしを」の声も 飯田で県教委が説明会
2006年4月22日掲載

 県教委は21日、飯田市鼎文化センターで高校改革プラン実施計画の地域説明会を開いた。学校関係者ら約150人が出席。飯田下伊那地区では飯田長姫と飯田工業(ともに飯田市)の統合が盛り込まれたが、出席者からは統合校が飯田工業の校舎を使う理由や、2学級減とする根拠を示すよう求める声のほか「実施を1年先延ばしすべきだ」「保護者や子どもの声を聞く場が全くない」といった厳しい意見も出された。
 飯田工業の校舎を使う理由について県教委は「新学校は『ものづくり』を基本に据えており、現在の校舎も工業の方が大きい」と説明。全日制の電機科と商業科で1学級ずつ減らす方針については「飯田下伊那地域では県平均に比べ、現在は普通科の定員割合が小さく、他校の普通科定員を増やすことでニーズに応える」とした。
 出席者からは「教職員への負担も大きく、実施は2008年度からにすべきだ」との意見も出たが、県教委は「学校を支援しながら、決定に従って進める」との姿勢に終始。飯田長姫の生徒の保護者から出た「子どものことを考えていない」との指摘には「これまでの説明で不十分な点もあり、今後さらに意見を伺いたい」と答えるにとどまった。


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