信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

統合 生徒の意見聞いて 岡谷両校協力して寄せ書き
2006年2月16日掲載

 第3通学区(南信)の高校改革プラン推進委員会の最終報告で統合が示された岡谷東、岡谷南の両校(ともに岡谷市)の生徒たちが、統合反対の思いや、自分たちの声を聞いてほしいとの願いを込めた、寄せ書き作りに取り組んでいる。近く、それぞれの高校でクラスごとに書き込んだ布を両校分合わせ、横4・5メートル、縦1・8メートルに縫い合わせる。これまであまり交流がなかった両校だが、統合問題をきっかけに連携を強めている。
 両校生徒会は、昨年11月に推進委で統合案が示された後、合同で話し合いを始めた。寄せ書き作りはその中で発案。今年1月から、担当する生徒会役員同士が電子メールをやりとりしながら準備を進めた。
 岡谷東では2月初めから、自宅研修中の3年生を除く1、2年生の計12クラスに縦90センチ、横30センチの白い布を配布。授業の合間に、自由な思いを書いてもらっている。岡谷南も16日から、同じ大きさの布を1、2年の計12学級に配る。合同の寄せ書きは、県教委が20日、辰野町で開く改革プランの説明会場に持ち込み、生徒の思いを訴えることも考えている。
 岡谷東の寄せ書きには「100年の歴史は終わらせない」「時間をもっとください」といった言葉が並ぶ。岡谷南でも15日夕、生徒会役員が「(生徒の)意見を聞く場をつくってください」「南高が大スキです」などと記した。
 「統合は諏訪全体の問題なのに、他校に通う友達に聞いてもあまり関心がない」と岡谷東高生徒会の役員。両校の生徒会は、寄せ書きを県教委だけでなく諏訪地方のほかの公立7高校の生徒にも見てもらい、統合問題を考えてもらうきっかけにしてほしい−と願っている。


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