信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

丸子実への支援や定時制存続を要望 改革プラン説明会
2006年2月16日掲載

 県教委は14日夜、上田市民会館で高校改革プラン説明会を開いた。第2通学区(東信)の高校改革プラン推進委員会の報告書で、第1通学区(北信)に設置される多部制・単位制高校への統合が示された上田、上田千曲両高校の「存続を願う会」のメンバーや、総合学科への転換案が出た丸子実業高校の教員ら約70人が出席。定時制の存続や丸子実高への支援を求める声が出た。
 上田高などの定時制OBや生徒の保護者らは「多部制・単位制は知識を得られるだろうが、それだけが学校教育ではない」と主張。少人数の先生や友人と信頼関係を築き、居場所をつくっていく重要性を訴えた。県教委は「多部制・単位制はガイダンス、カウンセリング機能を充実させる。クラブ活動や居場所づくりは可能で、(授業の時間帯など)選択の幅が広がる」とした。
 第1通学区推進委の報告書で多部制・単位制への転換は屋代南高が優位とされたため、通学時間が長くなるとの意見や、上田千曲高定時制の機械科と同等の設備が用意できるのか、自律学級の生徒が進学できるのかといった質問もあった。報告書が多部制・単位制への統合に「移行期間を設定する」としたことについて、県教委は「申し上げる段階にない」と述べた。
 丸子実高の教員は、総合学科への転換は「校内でもやる気になって準備が進んでいる」としながらも、中学生と保護者の不安への対応、設備、人員の援助を求め、「準備期間が欲しい」と訴えた。丸子町の中学の教員は「校内外の努力で丸子実高の評価が上がってきたところ。拙速だ」とした。


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